歌詞の仕組み

トレーナーの竹本です!
本日も音楽ブログをお届けします。


ヴォーカルは“言葉”で音楽を奏でる唯一の楽器です。
前回のブログや抑揚お話しの時にもお伝えしたように、描かれている歌の世界のことを理解しておくことは、シンガーにとってとても大切なことです。

そんな大切な歌の詞(ことば)、『歌詞』の仕組みを考察してみましょう!

イラスト@いらすとや

歌詞を読み解く時に、次のようなポイントを考えながら、歌詞の世界を歩いてみてはどうでしょうか?


歌詞の構造を知る

歌詞の世界を読み解く前に、歌詞の構造を理解しておきましょう。
歌詞は大きく2つの要素でできています。

  • 情景描写・・・風景など目に見えているものなど、五感を通して感じているものの描写。
  • 心情描写・・・気持ち・感情など内面の描写。喜怒哀楽。

具体的な場面が描かれているもの、抽象的な描写のもの、心情描写だけでできているものなど様々です。


テーマを知る

多くの場合、小説や映画と同じようにその世界で伝えたいことの『テーマ』が存在しています。
この歌詞の世界で何を伝えたいのか、そのテーマ(主題)を探してみましょう。


シチュエーションを知る

このように、歌詞には登場人物が見聞きしているものや触れているもの、抱いている感情などが描かれています。
どんな場所にいて、どんなものを見て、どんな音を聞いて、どんな気持ちでいるか。

主人公や登場人物たちがどんな境遇におかれているかという『シチュエーション』が描かれているのです。


“いつ・どこで・だれが・なにを・どうした”、“5W1H”を知る

『シチュエーション』の中でも“いつ・どこで・だれが・なにを・どうした”“5W1H”というものを考えてみるのも面白いですよ。

  • いつ(When)・・・夜更けに
  • どこで(Where)・・・ひとりの部屋で
  • だれが(Who)・・・私が
  • なにを(What)・・・彼が置き忘れた時計を
  • なぜ(Why)・・・なぜ別れてしまった分からずに
  • どうした/どのように(How)・・・(時計を)眺めながら泣いた

是非、皆さんも自分の好きな曲で考えてみましょう!

乙女チックな例になってしまった…(苦笑)


起承転結を知る

歌詞の中には、起承転結』がはっきりと描かれているものがあります。
場面転換に気づくと、頭の中の映像も切り替わっていきます。中には“結”が見つからずに最後まで彷徨っているような歌詞や、ただひたすら『どうして?なぜなの?』と相手や自分に問いかけ続ける歌詞なんかもあって、そこにテーマを見つけることもありますよ。


まるで小説を読んだり、映画を観たりするのに似ていますよね。ひょっとしたら伏線が仕込まれているような歌詞もあるかも?!?

国語の授業も思い出しませんか?(笑)

当て字や言葉遊びをしているようなものがあったり、近年では日本語の歌詞でも洋楽のように韻を踏んでいるものも増えてきていて、読み込む時の楽しみも増えています!

自分なりの“歌詞の歩き方”も見つけてみましょう!


“言葉”から見えてくる“情景”や“心情”を届けられる楽器は、ヴォーカルだけです!
それに付随する感情を届けられるのもヴォーカルだけ。(前回のブログを引きずっているような・・・笑)

歌詞への理解が深まれば、イメージも広がって、歌う時の様々な助けになってくれるでしょう!
・・・ここまできたら自分でも歌詞を書きたくなってくるかもしれませんね。笑

それでは次のブログでお会いしましょう!